とある美術教師の制作日記

絵の制作や教育のことなんかのつぶやき

教師のやりがい2

昨日、去年、担任をしていた生徒の保護者から連絡があって、

教え子が、ソロの音楽コンクール大学部門で

全国1位になったということだった。

新聞記事の写真が送られてきた。

テレビ取材もあったらしい。



本当に嬉しいことだし、そんな生徒に関われたことが嬉しい。

その子は、プロの演奏家を目指している。

本当は東京の音大に進学したかったのだが、経済的な保護者への負担も考え、

地元にある音楽大学に進学していた。

その大学には東京でも教えられている一流の先生が、

週に何度か指導にいらっしゃるのでその環境を生かして、

高い意識を持って頑張っていこうと話をしていた。

都会の大きな大学よりも、先生との距離が近いし、

大規模でない分、目立って輝くことができるからだ。

 

その生徒は、高校時代、いつも一人で遅くまで残って練習していた。

その思いが形になってきた瞬間だなと感じた。

巣立っていった生徒が、その進路先でさらに成長し、

活躍してくれているのが嬉しい。

 

僕が理想としている教育は、生徒自身が自分の意思を持って

歩んでいくことができる生徒を育成することだ。

この生徒のように、自分の強い意思を持つことで、

あとは自分の力で走り出す。

 

その手助けをすることが高校の教師の役割だと考えている。

才能があるから頑張れるのではない。

強い意志が、自分の才能を磨いて行くのだ。

その子が高校1年生の定期演奏会のステージの上で

緊張で音が震えていたのを素人目に見ていた。

それからわずか3年でここまで来ている。

子どもたちの成長は著しい。

眩しくて、うらやましくなる。

これも教職のやりがいの大きな一つ。

早速、今の生徒に話をしたし、自慢した。