とある美術教師の制作日記

絵の制作や教育のことなんかのつぶやき

持久走のススメ

今週は新学期に入った。

コロナ禍の中でクラス全員揃ったのは有難い。

冬休み明けで少し遅刻してきた生徒がいても目をつぶっちゃうね。

(出席管理の記録は変えることはできないが、注意は軽めで)

担任は始業式の初日はみんな無事に登校してくれるかが、気がかりだ。

 

今週は、1時間だけ体育の持久走の授業に混ぜてもらった。

1月末に学校のマラソン大会がある。

それに向けての体育の授業だ。

大体の生徒はマラソン大会を嫌がる。

口で言っているほど、嫌ではないかもしれないけど、昔の子供より嫌がる生徒が多い気がする。

冬休みで増えた分のダイエットを兼ねてと、一緒にクラスの生徒と3.6km走った。

クラス全員が美術選択ではないので、

こういう機会に少しでも交流できればと思い、走った。

コースがわからないのでペースの掴みようがわからず、大変だった。

上の下くらいの順位だった。

 

で、その日のロングホームルームの進路学習の前に話をした。

「人生の喜びはなんだろうか?」

「僕は”できることが増えること”だと考えている」と伝えた。

 

話を続けて、

僕は小学校の低学年まで走るのが遅かった。

その理由の一つとして、2月生まれで、

4月や5月の春や夏に生まれた子どもとは、

同学年でも1年近く、体格的に成長の差があって、そのせいもあって遅かった。

そのため、プロのスポーツ選手も春や夏生まれが多いらしい。

 

それが4年生くらいになると体力がついて来て、今まで勝てなかった子に勝てるようになってきた。

それが嬉しくって、自分から朝練にも励み、

中学校では学校の代表で走るようになった。(大きな学校ではなかったから)

その時の自信があるから、今は年齢的にも遅くなっても恥ずかしがらず、こうやって走る。

長距離は誰でも頑張ればある程度速くなるよ。心臓と肺が鍛えられると速くなる。

そして走り終わったあと、こんな長い距離を走ったと達成感がある。

短距離だと筋力量がいるし、頑張って100mもの距離を走ったなぁとはならないから。

 

極力、自分の経験をもとに話をするようにしている。

苦手なことを避けたり、逃げたりするのではなく、楽しんで向かい合ってくれたらと思う。

長距離走は遅くても人に迷惑をかけない。

自分に合ったペースを見つけて走ってくれたらと思う。

遅くてもゴールにたどり着いたのと、諦めたのでは大きく違う。

人生の縮図がそこにあると思う。

 

走っている時は色々と考えるけど、気づいたら汗と共に悩みも流れて心にも良い。

人間は動物なのでやっぱり時々体を動かした方が良い。

長距離走は自分と向かい合う、良い機会だ。

 

絵もマラソン

この間の花シリーズを100号という大きいサイズに描いており、緻密でなかなか進まない。春のコンクールに向けて制作中。

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