とある美術教師の制作日記

絵の制作や教育のことなんかのつぶやき

なぜか、うちの子どもはお好み焼きが好きだ

週に一度、僕が学童へ子どもを迎えに行く。

今、勤務する学校は家から遠いので、勤務時間終了してからでは、

18時に間に合わない。

最近は学童が延長して19時までは利用が良くなったが、

遅くなると子どもにも悪いので、時間延長を使わないようにしている。

 

普段は、僕は担任と部活動もやっているので、僕が残業して、

妻が週に4日迎えに行くように分担している。

木曜日は、18時に間に合うように、

有給(学校では年休という)を1時間だけ取って迎えに行く。

今日は中間考査期間中なので、もう少し長く年休の時間をとって、

早めに迎えに行った。

(美術は出題、採点がないので試験監督で頑張ります)

そのあと、僕と子どもで近所のスーパーに木曜日セールに行き、

僕が夕食を作るのが流れだ。

 

うちの子どもは、何が食べたい?と聞くと大体、お好み焼きか、うどんと答える。

うちは、お好み焼き(大阪風)は、家で作る。

製粉会社の努力のおかげか、家庭でも十分美味しくなった。

粉は、日清のお好み焼き粉。

普通にネギ、豚肉、シーフードなど、材料を入れている。

ある時、ふと、切り餅を切って入れるようになった。

そうしてみたところ、香ばしさUP!と伸びるもちもちした食感が相まって、

とても美味しくなった。

(一般家庭では当たり前?)

キッチンでフライパンで焼き、テーブルで切り分け、4枚ほど作る。

これが、下手なお好み焼きのお店より美味しいので、もう食べに行かなくなった。

そして今日の夕食は、そのお好み焼き。

安く済むし、洗い物も少ないので助かる。

栄養もいっぱい入っているし。親孝行。

 

 

ついでに僕の合格の時の話。

この間、教え子が採用試験に通った話を上げたのでついでに僕の話。

実を言うと15回受けて、やっと通ったのに合格発表の時のことはよく覚えていない。

 

ひととおり喜んで、知り合いに連絡を入れたと思う。

手応えは、もともとあったので、そうかと思った。

(14回も落ちていて手応えというのもおかしいが)

当時、2年生の美術コースの生徒を担当していたので、

採用されて3年生まで持てず、別の学校に行くのが申し訳なく思った。

3年生まで一緒にいて、卒業させたかったと。

だからそこまで喜べなかった。

合格発表の日は文化祭の前日で、

2年生は食品バザーの準備と美術コースの展示の準備で

帰りが夜の10時と遅くなった。

 

帰ってみると、お祝いのケーキが買ってあった。

でも、妻は、帰りが遅かったことに腹を立てていた。

「もう、今日はケーキは食べない!」と怒るし、

それを聞いて、ケーキを楽しみにしていた子どもは泣くしで大変だった。

妻はこんな時に、決して譲らない。

腹を立てたまま、泣く子を引き連れ、寝室へ入っていった。

仕方ないやん、仕事はあるし、文化祭の前日だしと思っていた。

採用試験合格して、こんなに怒られているのは、

日本を探しても僕ぐらいだろうなぁと考えているのを覚えている。

淡々と風呂に入って寝た。

これが僕の15度目の正直の合格の日の思い出。

次の日の夕食でケーキは無事に食べたのだが。

採用が決まってから半年はなんとも言えない期間だった。

正規の先生になるのに、半年は講師で責任あるようなないような。

正規の先生の意識を持って行動しようと思う自分と

中途半端な身の上で自由の効きにくい講師という立場でなんとも歯がゆい半年だった。

 

教え子が初の美術教師に

今日は、うちの県の教員採用試験の合格発表の日だった。

高校に勤めるようになって、指導した教え子が、見事、中学美術に合格した。

大学4年と中学校現場1年目での受験は不合格になり、

3度目の挑戦(24歳)だった。

夏休みに2次試験の面接と小論文の対策のノウハウを近所の喫茶店で指導していた。

 

僕と違い、早く合格できて良かった。

一緒に県の美術を盛り上げていきたい。

高校で教えた生徒で、美術の教師として合格したのは初めてだ。

本当に嬉しい。

高校生の時に、性格が学校の先生に向いているので目指してみないか、

と進めた生徒だった。

 

今、巷ではブラックとか言われて、避けられる教職に進んでくれて嬉しい。

教職は、子どもたちの成長に関われることが、一番のやりがいだし、

未来を背負う、子どもたちを育てる大切な仕事である。

 

僕の美術の授業を通して、美術に興味を持ってくれて、

大学に進学して、

美術教師を目指し、合格してくれたことがまた嬉しい。

 

今日は、なかなか、採用試験の結果の連絡が来ないので、

悪い結果だったのではと心配していた。

「先生の支援のおかげで合格しました」とあったが、

合格発表から連絡が来るまで10時間ぐらいかかっている。

発表の時間を10時間、間違えたかな?

 

実はもう一人、高校美術の先生を手ほどきをしていて、

その人も高校美術が合格だった。

その人は、「お世話になった先生(僕)に一番に連絡をと思って」と、

17時半くらいに連絡があった。

合格発表は9時半だったと思うけど・・・

なかなかの遅い一番だ。

こちらも連絡が来ないので不合格ではと心配した。

 

別に嫌われてはいないと思うけど(笑)。

関わった二人が、思いを持って合格してくれて嬉しい。

今日は良い日だ。

あとは残りの時間を、次のコンクールの締切に向けて頑張ろうと思う。

この絵、締め切りまであと2週間くらい。

 

芸術の秋、スポーツの秋


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今週はコンクールの締切と仕事の忙しさでブログを更新できていませんでした。

 

やっと今日の朝からレンタカーで軽トラを借り、出品した。

コンクールの結果は今度の日曜日の新聞での発表。※新聞社主催なので。

入選するとは思うけど、賞に入るかどうか。

そんなこと言っていると・・・

 

ふと、思いついた、子どもがおもちゃの戦車を手で止めて壊している遠回しな反戦がテーマ。

現在、起こっていることを作品に込めねばという考えと、直接の戦争の当事者ではないからあからさまには言えない、少し遠い距離感、でも、戦争は良くないという思いを表現として込めた。

今月はあと2回締め切りが。どちらも描きかけではあるが。

芸術の秋だ。

 

応募の後、子どもの運動を兼ねて、公園に遊びに行った。

今週来た(厳密にはこの前の木曜)通知表についてた体育のスポーツテストの結果が良くなく、運動させなくっちゃと思ったので。

僕は体育はボチボチなんだけど、

子ども頃に長距離走だけは伸びてきて、小規模の学校の代表に選ばれるくらいだった。

小規模のところではあるけれど、それが自信に繋がった。

長距離は練習すれば、誰でも、心肺が強くなるとある程度は伸びるので、週に何度か一緒に走って持久力を高めようかと。

何でも良いので自信を持たせてやりたいと思う。

 

それ以外にも遊ばせたりしたのだが、子どもたちのすがすがした様子に、やっぱり、外遊びによく連れてってやらないとと反省した。

どうしても三十代になってからの子どもで、親が疲れやすく、外に出す機会が少ない。

どうしても出不精になってしまう。

僕自身も外で体を動かし、気分が良かった。

少し気候も良くなって来たので、意識していきたい。

スポーツの秋だし。

 

 

 

 

教職は白か黒か

一日中、休みの日に寮当番をしながら、授業の準備など、仕事を裁きつつ、考える。

このブログには、あまりマイナスのことは書かないことにしているが・・・

最近、教員の働き過ぎの話題がニュースに出る。

定額働かせ放題とか、過労死ラインとか。

それを取り上げてもらうのは、ありがたいことだ。

一時期は働き方改革が話題になっていたが、コロナ禍であんまり言われなくなった。

一人一台端末のおかげで家にいても仕事ができるようになり、生徒に課題を出したり、採点したり、個別に指導ができるようになったりした。

おかげで見えない残業が増えている。

でも、働き過ぎが取り上げられているだけでもありがたい。

 

でも、考えてみると世の中に完全にホワイトの仕事はないんじゃないか。

教員よりも省庁で働いている公務員の方がよっぽど、黒いだろうし、

一般企業で働かれている人も、定時で上がれる人はほとんどいないと思う。

12時間以上働いている職業ももちろんあるだろう。

それに残業に合わせて、しっかりと手当がついているかなんて限らない。

よほど、一日きっちり3交代制でもなければ、定時には終わることはできない。

 

ただ、一度、教職に就くことを諦めて、派遣社員をした事がある。

正社員ではないので、的はずれているかもしれないが・・・

ある時、仕事を終えて、そこの社員さんに誘われてビリヤードに行った。

その時に、勤務時間を終えると完全に仕事から切ることができることに驚いた。

(正社員は電話がかかって来たら仕事と繋がってしまうが)

勤務時間が終えると、どこで何の仕事をしているのか、わからない人に成れる。

人の中に埋もれられる印象だ。

 

でも、教師は、勤務時間以外でも教師だ。

どこで見られても教師としての言動を求められるし、飲みに行っていても教師としての言動を求められる。

教師は1年に顔見知りが、数百人も増える。

相手がそう見てなくても、教師の姿を意識することが求められる。

派遣社員をしている時は、そのオフが気楽で衝撃的に新鮮だった。

 

でも、やっぱり、僕は学校現場に戻ってきた。

 

僕はブラック企業やブラックな仕事という言葉は好きではない。

その仕事が、その人にとって、ブラックなのかどうかは、

結局、その仕事が好きか、そこを踏まえて耐えれるか、向いているのかなのだと考える。

もちろん、命を落としてまで、病気をしてまで働く義理も、必要もない。

でも専門職になればなるほど、代わりは効かないというのはある。

 

美術教師といっても、美術を教えていれば良いわけではない。

担任、生徒指導、進路指導、いろんな雑用や書類仕事、やったことのない運動部を持たされたりと色々ある。

美術も自分の専門の油絵だけでなく、立体やデザイン、美術史など、大学であまり学ばなかったことを現場で勉強して教えなくてはならない。

 

別にブラックを容認しているわけではないけど、そんな白い仕事も基本的にはない。

きついことを含めて、本人が仕事として受け入れられるかどうかなんだと思う。

そんな中で選んだ仕事が、この仕事。

 

この寮当番は最低賃金

修学旅行と同じで就寝時間は賃金はつかないし、ご飯代もつかない(ご飯は出ない)。

かといって、家に帰って、泊まらないわけにはいかないし、

朝からも点呼も送り出しも行わなくてはならない。

生徒は可愛いいのだけれども、まぁ、学校の旧来のシステムに課題が・・・

まぁ、グレーだね。

子どもとパン作り

本当は絵の締め切り、1週間前で絵を描きたいところだけれど、子どもが起きているうちは描けない。

興味を持って、自分もやりたがるのだ。

自分も絵の具を使って絵を描きたいと言う。

それはそれで良いことだけど、進まない。

そうじゃなくても近くに来てゴロゴロする。

このブログの原稿もその子どもが起きている合間に書いている。

 

まぁ、3連休だし、子どもの活動もほしいなと思っていたところ、ふと冷蔵庫に前料理した残りのバターがあった。

24日に強力粉とドライイーストを買って来て、バターロールパンを作ることにした。

晩御飯と朝食用だ。20個くらいできてしまう。

 

パン作りは、材料を計ったり、こねたりするのが子ともの活動にちょうど良い。

以前はオーブンレンジのレシピに従って作っていたが、今回は、強力粉の裏に書いてあるレシピをもとに作った。

小麦粉に水、ドライイースト、砂糖、塩を入れて200回は、こねる。

その後バターを最後に入れて、また100回こねる。

子どもたちは粘土感覚だし、できたら食べられるので楽しんでいた。

でも300回こねるのは、まぁ、一仕事だ。

 

発酵も2段階あり、30度で60分、40度で40分と時間もかかる。

雫の形を作って巻くとバターロールの形になるらしいが、上手くいかない。

市販のバターロールと違い、なんか葉巻に近い様子になる。

まだまだ修行が足りない。

パン屋さんはすごい。

娘は、クロミちゃん(サンリオのキャラクター)の顔を作ろうと思っていたが、大変だと思ったようですぐに、雫型とハート型に切り替えた。

200度で12分ほど焼くとできる。

バターの香りが良い。

最終的には写真のようないびつな形になってしまった。

 

味は美味しいが、少し硬めでボリュームがあるのは、強力粉のせいだろうか。

市販のものやパン屋の物は、中身がきめ細かく、柔らかい。

形は練習すれば、上手になりそうだけど、中身はマネできない気がする。

手作りは手作りで美味しい。

でも、市販品は安く、簡単に美味しいパンが手に入るのでありがたい。

毎日パンを作るのは難しい。

紀元前からパン屋があったのも、うなづける。

僕はご飯も好きだが、パンも好きだ。

 

油絵具とアクリル絵の具の違い

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コンクール締め切り1週間前!

あんまり、変わってないように見えるけど、油絵の具に入っている。

 

僕はアクリル絵の具と油絵の具を併用している。

アクリル絵の具の乾いた上からであれば、油絵の具で描くことができる。

本来は、油絵の具だけで描いても良いのだけれど、

時間短縮のためにアクリル絵の具である程度、描いてから、油絵の具で仕上げるスタイルを取っている。

 

どうしてアクリル絵の具だけでは、駄目かというと、

色が浅く、造形性に乏しく、細部を描写しにくい。また、水で薄めすぎると垂れてきやすい(寝かせて描くと良いが)。

立体感や遠近感を出すことには不向きである。

もちろん、そんなことはないという人もおられると思うが、僕は表現しにくい。

一番はアクリル絵の具の色の不透明性と絵の具の厚みが影響していると考える。

アクリル絵の具は平面で、色面の強さ、コンプレッサーでスプレーのように散らすなど、扱いやすさと短時間で描く表現にはベストだと思う。

 

油絵の具は、扱いが難しく(薄めるのにも油、道具を洗うのにも一度油で洗って、水洗い)、乾燥が遅いのだが、発色、色の深みが断然違う。

しかも、同じ色でも薄めて重ねて行くだけで、表情の違いを細かく出す事ができる(アクリル絵の具では、同じ色で違いが出にくい)。

ルネサンスの芸術家たちは100層下の別の色を響かせていたらしい(昔の油絵具は水っぽかった)。

 

油絵具自体が高級な色があり、子ども用の歯みがき粉くらいの大きさで1本で4000円くらいするものもある。でも、その色がとてもキレイ。

そのせいか、薄めて垂れた感じも美しく見える(なぜかアクリル絵の具だと汚く見える)。

また、筆運びで立体感を出しやすく、細い線で表情を出しやすい。そのため、細密描写にも向いている。

 

ただ、ネックは乾燥が遅いこと。

速乾剤などを混ぜて乾燥を速めることもできるのだが、そうしないと乾燥が遅い絵具は5日かかるものもある。

乾燥期間を考え、1年前から描けば良いのだろうが、そんな人は、なかなかいないと。

少なくても僕は・・・・

 

いろいろと制約はつくが、この良さが有る限りは、油絵の具が強い地位にいるのは代わりない。

妻に、まだ未完成じゃん、間に合うの?と言われショックだった。

まぁまぁ、進んでいるとは思うのだけれど。

でも今日は、終日、寮の当番(舎監)である・・・

合間に額縁でも作ろう。今週の授業の準備も。